チラシや切り抜きの整理をしていたら映画のタイムテーブル、須貝ビル地下劇場のシネマフリークと蠍座の蠍座通信が出てきた。懐かしい。ただのタイムテーブルではなく、田中次郎さんの文章が楽しみだった。札幌を出るとき、蠍座は行っておきたくて、最後に観たのはリンチ監督『マルホランド・ドライブ』だった。
幼い頃から映画は好きだったが、自分の小遣いで観に行くようになったのは高校生のときで、一本600円の名画座に行っていた。案内図を見ると思い出す。初めて入ったのはシネマミレだったとか、『七人の侍』はシネマアポロンだったとか。
何年か書いていないが上映作品からすると93年位のシネマリドで『ベニスに死す』『天井棧敷の人々』を700円でやっていた。それぞれ980円500円でDVDが買える時代になるなんて誰も思わなかったはずだ。マルグリット・デュラス監督『愛人』も観たな。テレビでやったとき水野晴郎が「めくるめくエロティシズム」と云っていたが、カットされまくりで、どこがめくるめくエロティシズムだよと思った。
《追記》
須貝ビル(現ディノス札幌中央ビル)解体かー。またひとつ思い出の場所が消えていく。ふざけているわけじゃなくて割と真面目な話、このビルがなくなれば札幌では映画デートしてちょっと飲んでホテル街へというコースはほぼ無理、地政学的に。これは少子化も進むわ。
(2019年1月7日)
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