『「驚異」の楽園 フランス世紀末文学の一断面』 私はこういうのが好きなのだった

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ここ数年、主に腕時計、後にカメラの大物欲時代が続き、読書、映画鑑賞の時間がかなり減っていた。これはあんまりよくない傾向だね。今年はもっと文化的なものに力を入れていくことにしよう。持っている本の巻末の広告に『「驚異」の楽園 フランス世紀末文学の一断面』中島廣子 国書刊行会)が載っていて、ああ、私はこういうのが好きなのだったと思い、図書館で借りてきた。

この本で扱っている作品は読んだもの、好きなものが多い。じっくり読んでいきたい。

第一章 近代都市の「驚異」
 獲物の分け前
 神々の黄昏
 最新流行

第二章 近代科学の「驚異」
 地底旅行
 海底二万里
 不思議な島
 征服者ロビュール
 黒いインド
 カルパチアの城
 未来のイヴ

第三章 ワーグナー・オペラの「驚異」
 童貞王
 神々の黄昏
 獲物の分け前

第四章 秘教的・神秘主義的「驚異」
 イシス
 アクセル
 彼方
 シクスチーヌ

第五章 コレクションの「驚異」
 海底二万里
 さかしまに
 生きている過去
 死都ブリュージュ
 カルパチアの城
 獲物の分け前
 責苦の庭
 プローズ(デ・ゼッサントのために)
 葬の乾杯

第六章 エキゾチズムの「驚異」
 八十日間世界一周
 落花飛鳥
 死都ブリュージュ
 責苦の庭

第七章 夢幻的「驚異」
 落花飛鳥
 神々の黄昏
 不思議な島
 地底旅行
 童貞王
 生きている過去

というわけで早速自分への誕生日プレゼントに思い切って全五巻の全集を買った。時計やカメラに比べれば安いものよ。

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