「 本 」一覧

『ラスト・タイクーン』 フィッツジェラルド 何かを求めて手に入らない姿が作者と重なる

『ラスト・タイクーン』 フィッツジェラルド 何かを求めて手に入らない姿が作者と重なる

フィッツジェラルドに感銘を受け、クラシック映画も好きなので『ラスト・タイクーン』は是非読まねばと思い、ハヤカワ文庫の乾信一郎訳と三笠書房の米田敏範訳を読み、角川文庫大貫三郎...

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『オペラ座の怪人』 原作小説 翻訳各種 どれがいい?

『オペラ座の怪人』 原作小説 翻訳各種 どれがいい?

『オペラ座の怪人』の原作はまとまりのある話ではない。創元推理文庫(三輪秀彦訳)で読んだのはかなり前なのであまり覚えていない。 再読するなら別のにしようと思い、早川文庫...

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『夢の丘』 アーサー・マッケン 田舎にも都会にも馴染めず死に向かう芸術家

『夢の丘』 アーサー・マッケン 田舎にも都会にも馴染めず死に向かう芸術家

アーサー・マッケンの『夢の丘』(1907)は、以前読んだときは中断した。ほぼ全篇、文学者志望の男の妄想でストーリーらしきストーリーも会話もなく、読みづらい。これは作品が悪い...

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ホフマンの「砂男」が戦前の新青年に載っていた

ホフマンの「砂男」が戦前の新青年に載っていた

最近、「砂男」が雑誌・新青年に載っていたことを知り、『新青年傑作選 第四巻 翻訳編』で確認した。昭和二年(1927)八月増刊、向原明訳、初山滋画。江戸川乱歩以外にもこの時期...

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『吸血鬼』 『オペラ座の怪人』原作者ガストン・ルルーのアンドロイド小説

『吸血鬼』 『オペラ座の怪人』原作者ガストン・ルルーのアンドロイド小説

フィッツジェラルドはミステリ風、ファンタジー風の小説も書いている。『グレート・ギャツビー』にしてもリアリズムのようでいて、ちょっと風変わりなところもある。 ファンタジーが多...

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『歌劇学校』  川端康成?の少女小説

『歌劇学校』 川端康成?の少女小説

(引用元 「中原淳一展」歌劇学校 - 梅田経済新聞) 川端康成が書いたことになっている『歌劇学校』という小説がある。昭和三十六年(1961)のポプラ社版は古本市やネットで見たこと...

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「死後の恋」 夢野久作 少年兵士は男装の皇女?

「死後の恋」 夢野久作 少年兵士は男装の皇女?

『浅草紅団』(川端康成)も「水族館」(堀辰雄)も昭和五年(1930)刊の『モダンTOKIO円舞曲』に収録され、両方に男装が出てくる。この時期の男装は何なのか、時代の空気なの...

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『一九三四年冬ー乱歩』 久世光彦 日英仏ひきこもり文学

『一九三四年冬ー乱歩』 久世光彦 日英仏ひきこもり文学

『一九三四年冬━乱歩』(久世光彦 1993)は以前から著者にも題材にも興味はあったが、読む本が他にもあるので手を出さずにいた。図書館でたまたま目に入り、借りてみた。オチは特...

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メタフィクション 『浅草紅団』 川端康成

メタフィクション 『浅草紅団』 川端康成

『浅草紅団』(川端康成)を初めて読んだとき、風俗描写や会話は楽しめたが、よく分からない話だと思った。再読して気づいた。時系列が行ったり来たりしている。何人かの人物が変装した...

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和製ピクチャレスク 『浅草紅団』 川端康成

和製ピクチャレスク 『浅草紅団』 川端康成

「「尖端的だわね。」――『浅草紅団』の〈目〉」(高山宏 文学7,8月号 特集・浅草と文学)によると、『浅草紅団』(川端康成)はピクチャレス文学だそうだ。イギリスやフランスを...

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