ヘレン・ブラッドレイ 20世紀初頭イギリスの小さな町の暮しの絵

Bradely-Helen-Evening-on-the-Promenade”Evening on the Promenade”

ヘレン・ブラッドレイ(Helen Bradley 1900-1979)は、60歳になってから絵を描き始めた。ときどき孫たちに自分が子供だった頃の話をしていたところ、絵を描く友人に「いま話している、それを、そのまんま、そっくり絵になさってごらんなさいよ」と云われたのだそうだ。1900年から1910年、エドワード朝時代の生活が描かれている。私は古い雑誌で見て、一目で気に入った。

going-on-a-picnic-helen-bradley-1900-1979“Going on a Picnic”

全体は落ち着いた色で、花や女性の服の明るい色が入っているところがいい。一見素朴な感じだが、季節感があり、空や水面などがとても美しい。これを記憶で描いているとは驚きだ。色々見ていても飽きない。

Winter_Helen Bradley”Winter”

この画家を知ったきっかけは、部屋をかたづけていて出てきた、図書館の本のリサイクルで無料でもらった暮しの手帖だった。中を見て選んだわけではない。私物を減らしたくて売ったり捨てたりしているときに、たまたま見つけた。これはいい出会いだった。

ヘレン・ブラッドレイヘレン・ブラッドレイさんと弟のジョージ君です。ブラッドレイさんの絵には、かならずといっていいほど、この二人と二ひきの小犬(ジップとバーニイ)が登場します。
(暮しの手帖 1975年 春)

The life and works of Artist Helen Bradley

ヘレン・ブラッドレイの本は暮しの手帖社から日本語版が出ている。
『ミスカーターといつもいっしょに』(1981)
『ミスカーターはいつもピンクの服』(1981)
『お茶においでになった女王さま』(1984)

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