「 イギリス 」一覧
ギュスターヴ・ドレが描くロンドン ヴィクトリア朝時代の明暗
『聖書』、『神曲』、『失楽園』等の挿絵で有名になっていた19世紀フランスの画家・版画家ギュスーヴ・ドレは、挿絵画家と呼ばれることに不満を感じていた。そこでイギリスのジャーナ...
「アーサー・サヴィル卿の犯罪」 オスカー・ワイルド 手相占いを本気で信じてしまって殺人者に
怨恨から殺人を犯す話はよくある。殺人者が罰を受ける話、改心する話も普通すぎる。殺人のおかげで幸せな結婚ができたという珍妙な話が「アーサー・サヴィル卿の犯罪 ー義務の研究ー」...
「謎のないスフィンクス」 オスカー・ワイルド 秘密が肝心
オスカー・ワイルドの小説を読んだり、ワイルド原作の映画を見たりしていると、秘密が重要であることに気づく。男二人いれば、秘密を持った真面目な男とお気楽者というパターンがある。...
『ドリアン・グレイ』(2009) ワイルドの原作に忠実な雰囲気と大胆な改変
『ドリアン・グレイ』(オリヴァー・パーカー監督 2009)は日本では劇場公開されなかったので、もっと安っぽい映画かと思っていたが、かなりよかった。衣裳もセットも小道具も映像も格...
パン(牧羊神、半獣神)の美術館
パンについて調べるとかなり古くからの歴史があり、バッカスの従者サテュロスとともにファウヌスと同一視されたりしていて単純ではないが、淫欲の象徴である点は大抵の本に書いてある。体の一部...
「パンの大神」 アーサー・マッケン 男を破滅させる謎の女の正体は
短篇を色々読もうと思っていたが、アーサー・マッケンの「パンの大神」(1894)で引っかかった。登場人物や視点が交錯していて一度読んだだけでは把握しきれず、すぐにメモをとりな...
仮説 オペラ座の怪人はフランケンシュタインの怪物
『オペラ座の怪人』(ガストン・ルルー 1910)はフランケンシュタインの怪物と近いのではないだろうか。映画の印象ではなく、原作『フランケンシュタイン』(メアリー・シェリー ...
『フランケンシュタイン』 モンスターは最初からモンスターだったわけではない
ケネス・ブラナー監督の『フランケンシュタイン』(1994)は過去に観たが、期待したほどではないと感じた。原作を再読した直後に見ると、よく理解でき、いい映画だった。原作にない...
『フランケンシュタイン』はホフマンの「砂男」の影響を受けているのか?
『フランケンシュタインのライヴァルたち』(マイケル・パリー編 ハヤカワ文庫)の編者あとがきに、次のようにある。 自動人形についてはこれまで多くの優れた物語が書かれてきた。...
ドラゴンボール探しのような本探し 『虚栄の市』がなかなかない と思っていたら意外なオチが
以前はシリーズものを集めるのに古本屋を歩き回って少しづつ探したりしたものだが、ネット通販が普及してからは探すのが楽になった。だが、そううまくいかない場合もある。 サッカレーの...