積ん読ならぬ隙間に詰め込ん読

本が増えてくると「この本持ってたような気がするんだけどなー、どうだったかなー」と迷ってダブッて買ってしまうことがある。今回もそれをやってしまいそうになった。

『未来のイヴ』ヴィリエ・ド・リラダン 光文社古典新訳文庫)を読み終わってすぐに『虚空の花』南條竹則 筑摩書房)も再読した。これにジョージ・ムア『青年の告白』に一度読んだら決して忘れられないヴィリエ・ド・リラダンのエピソードが載っていると書いてある。どんなエピソードなのかは書かれていない。

『青年の告白』を読んでみたいと思って検索したりしたが、何となーく以前に買って持っているような気がした。本屋で気になって手に取ったけど買わなかったかもしれない。はっきり覚えてはいなかった。記事「ただでさえ本は高いのに」に書いた岩波タワーにありそうなのでざっと探してみたが見つからなかった。それから数日後、うっすら記憶がよみがえってきて、もう一度探てみたら、あった! これぞ積ん読ならぬ隙間に詰め込ん読。ちゃんとイギリスコーナー付近に入れてあるところがさすが自分。思い出す前に古本屋で見つけたらダブッて買っていたかもしれない。

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『一靑年の告白』ヂョージ・ムア 岩波文庫)についてはよく知らなかったが、帯に興味惹かれて買ってあったのだ。やっぱり帯の文句って大事なんだね。「英國文學史上異色ある作家として有名なムアが、若き日パリでデカダンス藝術の修業に身をやつした折の絢爛多彩な精神生活史を語る」 読みたくなるでしょう。

一青年の告白 ヂョージ・ムア

最初の方にアレクサンドル・カバネルの絵に無上の賛美の念を与えられ、彼の画室で勉強する計画について書かれている。その絵は木の股から跳び出した半獣神が女を抱いているもので、過去の記事「パン(牧羊神、半獣神)の美術館」に追加しようと思ったが、すでに載せてあった。

アレクサンドル・カバネル – Wikipedia

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