シャルル・バルバラはヴィリエ・ド・リラダンに影響を与え、ユイスマンスの愛読書のモデル

幻想文学32 人形綺譚

先月買った『未来のイヴ』ヴィリエ・ド・リラダン 高野優 訳 光文社古典新訳文庫)はもうすぐ読み終わりそうだ。巻末の既刊紹介のページにある『赤い橋の殺人』バルバラ 亀谷乃里 訳)は最初見たときはピンと来なかった。だが、『未来のイヴ』に関する小説『虚空の花』南條竹則 筑摩書房)の参考文献を見ていたら亀谷乃里バルバラの名前があり、思い出した。幻想文学32 特集 人形綺譚に小説バルバラの小説「ウィティントン少佐」とそれを訳した亀谷乃里のエッセイ「自動人形の系譜――シャルル・バルバラを中心に」が載っているのだった。これは読み直さなければ。

『赤い橋の殺人』はどんな内容なんだろうと思い、調べてみた。

『赤い橋の殺人』(光文社) – 著者:シャルル バルバラ – 鹿島 茂による書評

なんだってー!  アンリ・ミュルジェールの小説『ラ・ボエーム生活情景』のモデルだってー! 記事「『さかしま』のユイスマンスの理想はボヘミアンになることだった」へとつながり、こちらでもヴィリエ・ド・リラダンに触れている。

シャルル・バルバラは人形テーマの幻想科学小説でヴィリエ・ド・リラダンに影響を与え、ユイスマンスの愛読書のモデルで、ヴィリエ・ド・リラダンユイスマンスは友人なのか。いやー、楽しい、色々読みたくなる。

《追記》

本文に書いた『ラ・ボエーム生活情景』の邦訳がいつの間にか出ていたー! 本屋でたまたま見かけてびっくり、即買った。『ラ・ボエーム』アンリ・ミュルジェール 辻村永樹訳 光文社古典新訳文庫)、年末年始はこれを読もう。

(2019年12月30日)

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