『ユゴーの不思議な発明』

ユゴーの不思議な発明

雪の季節で最近の私は時計に凝っているとなると『ユゴーの不思議な発明』ブライアン・ゼルズニック アスペクト)を読みたくなった。映画化された『ヒューゴの不思議な発明』は観ていたが、原作の絵が平凡でそれほど惹かれるものではなかったので読んでいなかった。読んでみると、人物の表情がいい絵がいくつかあった。

映画では「発明」が何なのか分からず、そこは原作を最後まで読んでみないと分からないが、取って付けたような感じでそれほど驚きはなかった。生きる意味とは? というメッセージは映画よりも原作の方が強く感じられたし、奇術が重要な要素になっていた。主人公が出会う少女イザベルは映画のようにいい子ではなく、ルイーズ・ブルックスの髪型をしている。

ヴィジュアルのインパクトはやはり映画には敵わない。ただ、巴里、1930年代、時計、自動人形、映画、古本、奇術と私が好きなものがたくさん出てくるので、それだけで満足だ。

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『ユゴーの不思議な発明』の中のジョルジュ・メリエスの言葉に「あとからわかったことだが、映画作りを志したマジシャンはわしひとりじゃなかった。多くのマジシャンが、映画は新しいマジックだと考えて、映画の仕事をしたがった」とあるが、こちら記事もそのひとつだ。
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