仏蘭西からくり

季刊映画宝庫 パリ・ヨーロッパ映画旅の絵本

仏蘭西、『未來のイヴ』、人形趣味、機械趣味と云えばパリには人形博物館、パリ工芸博物館があるわけだが、それらとはあまり関係ない三十年前の映画雑誌にこのような記述を見つけた。さすが独身者の機械 の国、元々そういう気質があるのかなあと思い、笑ってしまった。

季刊映画宝庫 1979年春号 特集・パリ・ヨーロッパ映画 旅の絵本
増淵健筈見有弘石上三登志の座談会より

増淵 それからこの前行った時驚いたのは地下鉄の切符の自動販売機があるんだね。

筈見 汽車の駅には自動切符切り機もあるんですよね。以前は乗るときは切らなかったでしょ。ところがこんな赤い台があって、切符をはさむとカチンと切れる機械ができた。あれ何のために切るんでしょうね、車内では車掌が回ってくるのに(笑)。

増淵 この間モンパルナスの駅からカルネ(割引き回数券)の自動販売機で買おうとしたんです。いまカルネは十二フラン五十でしょ。で十二フラン入れて、五十サンチームの穴もちゃんとあるんだけど、五十サンチームを入れても何も出てこない。そうしたらドイツかどこかの旅行者が、そりゃ十三フラン入れるんだって教えてくれたので、十三フラン入れたら本当に出てきました。

筈見・石上 おつりは?

増淵 出てこない。

筈見 おかしいじゃない、カルネの意味ない。

石上 機械もチップをとるのかな。

筈見 フランス人ってわりとそういう機械的なものが好きみたいだね、昔から結構あるもの。決してアメリカみたいにかっこよくないんだけど。

増淵 昔は地下鉄の駅に入場制限する機械仕掛けの扉がありましたよね。

筈見 駅によっては今もあるけど、最近では開いたまんまで閉めることがないみたい。機械好きなのは、やっぱり文明に対する憧れかな(笑)。サン・ミッシェルの駅にはエスカレーターの他にエレベーターもあるでしょ。駅ができた時からあるような木製の古くさーいやつ。でも乗る必要もないくらい短い時間なのね。

増淵 『月世界探検』のロケットについているやつみたいなね。それにみんなすごく嬉しそうに乗ってる。

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