『ブライド』 フランケンシュタインの人造人間が美女だったら

ブライド スティング ジェニファー・ビールス the-bride-original_sting_jennifer_beals

『ブライド』フランク・ロッダム監督)は怪奇映画リメイクの1985年の映画、フランケンシュタインが美女の人造人間を造る話というので、どんなB級映画かと思ったら、予想以上に本格的な映画だった。セットも衣裳も照明も全然安っぽくなく、文芸映画の趣があり、原作や過去の映画へのリスペクトも感じられる。

パッケージにはフランケンシュタインと女の人造人間のことしか書いていないのだが、これまた予想外に面白いのが、男の人造人間と小人がサーカス団に入る話だ。男の人造人間の、女の人造人間への愛が泣かせる。主演男優賞モノだ。

もの足りないのはフランケンシュタインの常軌を逸した狂気、イッちゃった眼が感じられないことだ。人造人間の女が普通の人間に見える。フランケンシュタインものに付きものの小汚いせむしの助手はせっかく出てくるのに、すぐ死んでしまうのももの足りない。フランケンシュタイン男爵の他にも博士が別にいるのだが、その博士はいつの間にかいなくなってしまう。そういう部分があるにしても、フランケンシュタイン好きにはおすすめできる。

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