「 本 」一覧
ドラゴンボール探しのような本探し 『虚栄の市』がなかなかない と思っていたら意外なオチが
以前はシリーズものを集めるのに古本屋を歩き回って少しづつ探したりしたものだが、ネット通販が普及してからは探すのが楽になった。だが、そううまくいかない場合もある。 サッカレーの...
『バラと指輪』 サッカレー 19世紀イギリスの美徳は何か
『ラスト・タイクーン』の構想を編集者に説明する手紙で、フィッツジェラルドはヒロインについて、こう書いている。 何もかも幸運だらけの者になど、人々はただただ深い同情などは寄せない。...
薩摩治郎八 恋に芸術に浪費した巴里の日本人
薩摩治郎八と何者でしょう。1901年生まれ、木綿商の三代目、祖父の財産を喰い潰し、貴族でもないのに「バロン」と呼ばれる。美人の妻と死別し、戦後は無一文で帰国、後に三十歳下の...
結局謎は解けない『魔都』(久生十蘭)
過去の記事「『魔都』(久生十蘭)で殺される元宝塚生徒の謎」を書いたときはまだ読み終わっておらず、数日前に読み終わったが、で、結局どうなの? という感じで、自分の理解力が足り...
『魔都』(久生十蘭)で殺される元宝塚生徒の謎
『魔都』(久生十蘭)の殺人事件の犠牲者が元宝塚少女歌劇学校生徒だ。第四期生と書いてあるが、その部分に出てくる他の生徒を調べてみると不自然な点がある。 この美人は松谷鶴子と...
『如何なる星の下に』 高見順 レヴィウの踊り子への慕情
「慕情」という言葉が出てくる。なかなかお目にかからない言葉だが、こういう心情は今でもなくなったわけではないのではないか。 「──いいなアといふのは、どういふの。踊りが巧い...
『人造人間小説傑作選』 怪奇で不道徳な大正昭和のマッド・サイエンティストたち
『人造人間小説傑作選』(十三舎)は、その名に恥じぬ傑作揃いだ。大正、昭和の時代や人造人間に興味を持っていたが、読んだことのない小説ばかりだった。雑誌や本のロボット小説のリス...
19世紀アメリカの蒸気人間
私は過去の記事「『海底二万里』 ジュール・ヴェルヌ」に、「(新潮文庫の)帯には「スチームパンクの祖」の文字が。すべて電気仕掛けと書いてあるでしょう。蒸気(スチーム)ではない...