mixiって滅茶苦茶面白かったよね。全然知らない人と共通の話題で話せるのが。あまり知らない人に接触しないで仲間うちで楽しみましょうという感じになってからつまらなくなってしまったんだけど。著名人ともやりとりしたし、実際に会った人もいた。私は付き合いがいい方ではないので疎遠になったが。
手塚治虫の『ばるぼら』もマイミクに薦められたのだった。『ホフマン物語』みたいで、登場人物の作家のモデルは絶対澁澤龍彦だと思う、と。
最近、「澁澤龍彦ふたたび」(文藝別冊 KAWADE夢ムック)と「映画『ばるぼら』公式読本」(キネマ旬報社)の二冊を買ったのは特につながりを意識していた訳ではない。バーゲンブックで安かったので、たまたま興味あるのを選んだのだが、「澁澤龍彦ふたたび」に収録されている巖谷國士のインタビューで澁澤龍彦には手塚治虫とどこか通じるところがあると語られていて、ほほぅと思った。
澁澤龍彦と手塚治虫は同い年、自然の残っている野原や林のあるところで幼時を送った、空襲で焼け出された、博物誌的なテーマがある、すでにある神話とか物語を再話する、異常なくらい記憶力がいい・・・・・・ そう考えると手塚治虫が澁澤龍彦をモデルにした(証拠はないが多分そう 手塚自身を投影しているとも云われる)のも興味深い。
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《追記》
「澁澤龍彦ふたたび」収録の「悪魔のいる漫画史~澁澤龍彦からひろがるコミック・ガイド~」(島田一志)で『ばるぼら』が少し触れられていた。澁澤龍彦だけではなく三島由紀夫のイメージも重ねられているとこのこと。確かにがっしりした感じに描かれているとは思っていたが、そういうことか。
(2023年3月7日)
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