『悪魔のはらわた』と『処女の生血』 ウド・キアー ダブル・フィーチャー

悪魔のはらわた ウド・キアー

ポール・モリセイ監督の『悪魔のはらわた』『処女の生血』を見た。それぞれフランケンシュタインとドラキュラのパロディで、かなりくだらなくて下品なのだがひとひねりあり、出演者は真剣に演じていて、真面目に作られた映画だ。イタリアのチネチッタで撮影されたらしい。

音声解説によると、監督は1930年代から50年代の映画を意識していて、映画は誇張されるべき、誇張して作られた映画の方がリアリティを持つと云っている。光源の場所に関係なく照明は正面から当て、顔をはっきり写している。『シネマティック・ヴァンパイア 吸血鬼映画B級大全』 (フィルムアート社)ではケチョンケチョンに書かれているが、そこまで非道くない。コメディとして面白い。それにしてもこの『シネマティック・ヴァンパイア 吸血鬼映画B級大全』は記述の間違いはあるわ訳はおかしいわのB級な本ですね。これだけ網羅している本はないので参照はするが。

主演のウド・キアーも強烈だが、フランケンシュタインの助手役、ドラキュラの執事役のアルノ・ジュエギングの目がイッちゃっている感じもよい。本当にイヤーな感じの男で、他にも出ていたら見たいと思ったが、この二作のみで自殺したらしい。

処女の生血 ウド・キアー

ウド・キアーはドラキュラ役で10kg減量して、映画の中ではなかなか血が吸えなくて車椅子に座っているが、実際に弱っていたらしい。

両方過去に見たことはあった。これらもレンタルにはなかなかないが、ネットのレンタル屋にあった。便利な時代だ。

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