『世界美少女図鑑 アジア編[1]タイ北部・黄金の三角地帯』(三輪隆 巡遊社)には、タイの山岳民族の美少女の写真と各民族についての解説、著者の紀行文が収録されている。タイトルだけ聞くと怪しげだが、そういう本ではない。民族衣装も美しい。
美少女はいつもいい風景を背負っている、マンガやテレビばかり見て育ったか、遠くの山や空を見て育ったかは、瞳を見れば歴然、貧しい山岳民族の少女たちの衣装は砂塵や泥土で汚れているが素肌そのものは優美であり、都会のビショージョモドキは化学食品の摂取や大気の汚染、化粧品の使用過多、恒常的なストレスなどによって体質そのものが汚濁していると三輪隆は書いている。そのことは写真を見れば解る。アジア人として親しみの持てる顔だ。日本人にだって生物学的には美少女はいるはずだが、いい風景はほとんどない。都会には全くない。そして避けて通れない問題、少女売春についても触れている。問題は貧困で、少女たちは親に売られていく。
この本はアジア編[1]となっているが、続きは出ていない。三輪隆は子供たちの教育を支援するボランティア、さくらプロジェクト・タイの活動をされている。私は先に本を見て、さくらプロジェクト・タイのWebサイトを知ったが、実行しているということは、偽善などという余地もなくただただ尊敬に値する。