ヴィリエ・ド・リラダンがベルギーへの講演旅行を計画し、ジョルジュ・ローデンバックと協議

ローデンバック Portrait_of_Georges_Rodenbach_1896

『未来のイヴ』ヴィリエ・ド・リラダン 高野優 訳 光文社古典新訳文庫)の年譜に下記の記載を見つけ、おっと思った。

1886年11月
ベルギーへの講演旅行を計画し、ジョルジュ・ローデンバックと協議するが、体の不調により断念する。

おーっ、『死都ブリュージュ』(1892)のジョルジュ・ローデンバックとつながりがあったとは! 1886年は『未来のイヴ』が刊行された年であり、ローデンバックが弁護士を辞め、創作一筋の生活を始める年でもある。フランドル出身のローデンバックは翌年からパリに定住する。

『未来のイヴ』『死都ブリュージュ』も、男が自分の理想を別のもの(人造人間/亡き妻に瓜二つの女)に投影し、結局は幻滅する女性嫌悪小説で、何となく近いものを感じていた。

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