ギュスターヴ・モローも映画も好きなのだが、こんなつながりがあるとは知らなかった。すごい、びっくり。以下は『フランス映画史の誘惑』(中条省平 集英社新書)より引用。
ジョルジュ・メリエス は、1861年にパリの靴職人の家に生まれました。
しかし、家業の靴屋よりも絵画のほうに関心が強く、美術学校に入って勉強したいという希望をもっていました。父親は息子が美術学校で学ぶことには反対しましたが、そのかわりに、絵画の個人レッスンを受けることを許しました。選ばれた師匠は、なんと(!)フランス象徴派を代表する画家、ギュスターヴ・モローでした。モローのアトリエでメリエスは、印象派の画家ドガや、『さかしま』で世紀末デカダン美学を代表することになる小説家のユイスマンスと知りあいになります。そんな事実を知ると、メリエス がのちに作りあげる空想的な映像世界には、モローの絵画の神話的幻想の影響が見られるようにも思われてきます。
上の画像が『月世界旅行』 のものだ。脚をからめたやや斜めの体勢はモロー だよ。