『ミッドナイト・イン・パリ』 パリの蚤の市はリアル・ノスタルジー・ショップ 

ミッドナイト・イン・パリ Midnight_in_Paris_Poster

『ミッドナイト・イン・パリ』(ウディ・アレン監督 2011)が公開されたときは、フランス映画じゃないという理由で観なかった。その後、フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』に感銘を受け、その辺の時代に凝り、時代設定が20年代、30年代の映画ばかり見ていて、『ミッドナイト・イン・パリ』に行き着いた。今だからこそ、より楽しめた。最近は興味が日本に移ってきたのだが、日本のモダニズムはシュルレアリズムの影響を受けているので、関連はある。

私はフランス好きで、当ブログでは過去のことばかり書いているような者なので、この映画もおおいに気に入った。私がパリを歩いたとき、古い街並みが残っていてタイムスリップが起きても不思議ではないような気がした。当時の文章で、「小説にしろ映画にしろ、それどころか実際の街までもリアリズムにファンタジーが混じっているバランスが好きなのかもしれない」と書いたことがある。私はそれほど楽天的な黄金時代主義というわけではなく、過去は過去で大変だろうとは思う。いつの世もスウィート・アンド・ビターというところか。

蚤の市はあからさまに胡散臭い偽ブランド売りから超高級アンティークまであるのだが、映画に出てきたのは丁度その中間で手ごろなガラクタの店で、私も好きな「リアル・ノスタルジー・ショップ」だ。また是非行きたい。

paris2010 151

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。