「 本 」一覧
『十二夜』 生き別れになった双子の妹が男装したら兄そっくり
十二夜とは、12月25日から12日目、一連のクリスマス祝いの最終日にあたる1月6日の顕現祭のことで、キリスト教国では古くからの陽気なお祭り騒ぎだそうだ。シェイクスピアの戯曲の映...
『ファントム』 スーザン・ケイ オペラ座の怪人の誕生から死まで
私は「"LE FANTôME DE L'OPÉRA" には想像力が必要」と書いた。これを過剰なまでに実践したのが『ファントム』(スーザン・ケイ 扶桑社文庫)だ。やっているこ...
バルビエ・コネクスィオン
『優美と幻想のイラストレーター ジョルジュ・バルビエ』(解説・監修 海野弘 PIE)の解説に出てくる人物たちが興味深い。ジョルジュ・バルビエ自身に秘密や謎が多いため曖昧な書...
乱歩 ルルー ルヴェル グラン=ギニョル
「人間椅子」(江戸川乱歩)の醜い容貌、暗闇の世界の恋という要素が『オペラ座の怪人』を連想させる。ストーリーが似ているわけではないし、直接の影響が見られるわけではないが、江戸...
“LE FANTôME DE L’OPÉRA “には想像力が必要
劇団四季の『オペラ座の怪人』には物凄く豪華絢爛なものを期待しすぎた。私より先に観た友人が、「クリスティーヌがおばさんだった」と云っていて、「こいつ贅沢云いやがって、三十代く...
「蜜のあはれ」 室生犀星 おぢさまと金魚
写真素材BIZUTART PHOTOGRAPH 「蜜のあはれ」(室生犀星 1959)を読んだ。小説家のをぢさまと蠱惑的な金魚の少女のやりとりが中心の、会話のみの小説だ。をぢさまの...
大正昭和の東京の建物がたくさん載っている写真集
この写真集『幻景の東京―大正・昭和の街と住い』(藤森照信 藤岡洋保 初田亨 柏書房)は古本屋で見かけて、欲しいのだが高いので買っていない。図書館で借りた。大正4年から昭和1...
ウミガメか リクガメか
『さかしま』(ユイスマンス)の第四章に出てくる亀の甲羅に黄金の鎧を着せ、宝石を象眼するという狂ったエピソードを最初に読んだときは、何となくリクガメを想像していた。だが、原書のペーパ...