「 本 」一覧
『誇りを持って戦争から逃げろ!』 中山治
私は本当は自分の好きな文化的なことだけを書いていたい。だが、そうも云っていられない。この2006年7月に出た本の内容に現実が近づいている今こそ、多くの人に読んでほしい。 ...
『海底二万里』の約70年前と約125年後のノーチラス号
『海底二万里』(ジュール・ヴェルヌ)で、自作の機械についてマニアックなまでの説明をするところが『未來のイヴ』(ヴィリエ・ド・リラダン)を連想させる。直接影響関係があるかどうかは分か...
『グレート・ギャツビー』でデイジーがシャツを見て泣く謎
映画館で一度観たバズ・ラーマン監督版『華麗なるギャツビー』を動画配信で見た。音楽やキャストの脂肪量に不満はあるが、こういうものだと思って見たら悪くはなかった。記事「鳥と花と...
ドラスティックな片付けをした結果
《ドラスティックな片付け》 (2013年7~8月の日記の再編集) 何年も前から部屋をすっきりさせたいと思っているのだが、物(主に本)が多くて片付かなかった。やりたい...
『ラスト・タイクーン』 フィッツジェラルド 何かを求めて手に入らない姿が作者と重なる
フィッツジェラルドに感銘を受け、クラシック映画も好きなので『ラスト・タイクーン』は是非読まねばと思い、ハヤカワ文庫の乾信一郎訳と三笠書房の米田敏範訳を読み、角川文庫大貫三郎...
『オペラ座の怪人』 原作小説 翻訳各種 どれがいい?
『オペラ座の怪人』の原作はまとまりのある話ではない。創元推理文庫(三輪秀彦訳)で読んだのはかなり前なのであまり覚えていない。 再読するなら別のにしようと思い、早川文庫...
『夢の丘』 アーサー・マッケン 田舎にも都会にも馴染めず死に向かう芸術家
アーサー・マッケンの『夢の丘』(1907)は、以前読んだときは中断した。ほぼ全篇、文学者志望の男の妄想でストーリーらしきストーリーも会話もなく、読みづらい。これは作品が悪い...
ホフマンの「砂男」が戦前の新青年に載っていた
最近、「砂男」が雑誌・新青年に載っていたことを知り、『新青年傑作選 第四巻 翻訳編』で確認した。昭和二年(1927)八月増刊、向原明訳、初山滋画。江戸川乱歩以外にもこの時期...
『吸血鬼』 『オペラ座の怪人』原作者ガストン・ルルーのアンドロイド小説
フィッツジェラルドはミステリ風、ファンタジー風の小説も書いている。『グレート・ギャツビー』にしてもリアリズムのようでいて、ちょっと風変わりなところもある。 ファンタジーが多...