(引用元:小樽観光案内所スタッフブログ 文学館・特別展「岡田三郎・庁立小樽中学校」)
小樽文学館の常設展示に入ってすぐのところにババーンと岡田三郎の大きな写真があった。何か聞いたことある名前だな、どこかで見たことある顔だなと思い、後から気付いたが、記事「『歌劇学校』 川端康成?の少女小説」に引用した座談会に出席していた。
「宝塚などはそういう意味で非常に明朗で純潔で好い」と云った龍膽寺雄に「全然純潔ですか、そういう役に立つ女はありませんか」と云う。そういう役にってどういう役にだよと可笑しくて印象に残っていた。その岡田三郎が小樽に縁がある人物だったとは知らなかった。
顔がよくて金持ちでモテて数々の恋愛事件を起こしたことは展示にもあった。座談会「享楽地漫談会」を改めて読んでみると、金を出して遊ぶ方も日本各地、世界各国で派手にやっていたようだ。
岡田三郎 – Wikipedia
小樽市 :おたる文学散歩 第13話 岡田三郎 小説家の運命
小説家・・・岡田三郎の女性遍歴 ( 小説 ) – 銀漢(天の川)のブログ
岡田三郎について書いてあるものを読んでも、遊び人なのか真面目なのか、よく判らない。パリに遊学したとか、映画会社を作って監督したとか溝口健二と関わりがあったとか、興味深い人物だ。本は手に入りづらいが、国会図書館デジタルコレクションに多数ある。気になるものから読んでみたい。
巴里 : 叛逆者の告白(新潮社 大正十三年)
誰が一番馬鹿か?(博文堂出版部 モダン派傑作選集 ; 第2巻 昭和五年)
秋・冬 : 創作集(竹村書房 昭和十三年)
最近、記事「神戸南京町のパンダ自販機がインスタ映えって雑誌に書いてあったから載せてみる その他古本屋の話など」に書いた『ハイカラ神戸幻視行―コスモポリタンと美少女の都へ』と『ハイカラ神戸幻視行 紀行篇 夢の名残り』(西秋生 神戸新聞総合出版センター)を買い、読んでいる。港町神戸のモダニズムについて書かれている。港町、モダニズムと云えば函館の長谷川海太郎(林不忘、谷譲次、牧逸馬)、久生十蘭、水谷準が思い浮かぶが、小樽には岡田三郎がいる。