チェスターフィールドコートが若者の間で流行っているのだろうか。「英国紳士」などと書いてあるサイトもあった。私は流行など全然気にしないのだが、こんなコートが欲しいなと思ったきっかけは英国紳士だった。『新ドラキュラ 悪魔の儀式』(1973)のピーター・カッシングである。
買ったはいいが、ボタンの色が黒っぽくていまいちだった。ボタン探しは最初ユザワヤに行ったが、イメージ通りのものがなかった。街に古くからある手芸専門店でマーブル模様の濃い目のブラウンのボタンを見つけた。ほんの数百円と縫い付けるひと手間で、格段によくなった。細かすぎて誰も気づかないだろうけど、自分は気に入っている。そこが大事なところだ。
ボタン一個もおろそかにしてはならない。ボタンが入っていたビニール袋に書いてある言葉がかっこよいので引用する。
心をこめて創りましたこの釦は、高級美術品です。大切にお扱いくださいませ。釦はおしゃれなあなたの御洋服の大切なポイントです。釦によって御洋服のセンスがドレッシィにもスポーティにも変わります。吟味してお選びくださいませ。