『いやな感じ』(高見順)には上海が舞台になってる部分があり、古地図を見ながら小説に出てくる場所を探していた。すぐに見つかる場所もあるが、てこずるところもある。なかなか見つからないと疲れてくるので気分転換にオールド上海の音楽でも聴こうかと検索してみると、まさにそういう雰囲気のものがあった。
ジャケットに載っている写真の看板の「百樂門 PARAMOUNT」という文字を見て、オールド上海もののドラマにたまに出てくるダンスホールのパラマウントに関係あるのだろうと推測できた。このバンド、CDについて書いているブログがあった。
この記事によると戦前戦後に上海のステージで活躍していたミュージシャンが集まって結成されたバンドだと思われ、ライナーに記載されている演奏者のプロフィールによると1920年代前半に生まれた方が実際に在籍しているようなので、恐らく間違いないとのことだ。
iTunes Storeにあったので動画のサムネイルに似たジャケットの『上海老百乐门珍版爵士(中国篇)』、『上海老百乐门珍版爵士(西洋篇)』の二点をダウンロードしたが、上のブログ記事を読み返し、“As time goes by”など入っていないことに気付いた。それは『上海老百乐门绝版爵士』に入っていたので、これもダウンロードした。重複している曲もあるが、同じ演奏ではない。
いいわー、これ。ゆったりした感じで。オルガンとか名前は知らないが拍子木みたいな音が入っているのがなんとなく中華風ジャズだ。ちなみに百樂門は今でもある。
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