『メアリーの総て』 18歳の女性が如何にして『フランケンシュタイン』を著したか

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『フランケンシュタイン』の著者メアリー・シェリーの伝記映画『メアリーの総て』ハイファ・アル=マンスール監督 2017)を観るにあたり、予備知識として『フランケンシュタイン』臼田昭訳 国書刊行会)収録の「シェリー夫人の生涯と作品」を読んでおいた。メアリーの両親や複雑な人間関係についても触れられていて、映画を理解しやすかった。

『メアリーの総て』では孤独な幼少期や夫の死後の苦労は描かれてないので、「総て」ではない。死や不幸の印象は薄く、『フランケンシュタイン』誕生のきっかけも1831年版前書きほどには詳しく描かれていない。あっさりした映画だが、キャスティング、衣裳、セットは素晴らしく、作品世界に浸ることができた。『フランケンシュタイン』出版パーティーのシーンが感動した。メアリーの父、ウィリアム・ゴドウィンが人とのつながりについて話すが、その要素は映画全体から感じられた。

映画『メアリーの総て』公式サイト – GAGA

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