最近、「砂男」が雑誌・新青年に載っていたことを知り、『新青年傑作選 第四巻 翻訳編』で確認した。昭和二年(1927)八月増刊、向原明訳、初山滋画。江戸川乱歩以外にもこの時期の恋、狂気、死の要素のある小説に影響を与えているのではないかと思ったが、意外なことにナタナエルが狂って塔から転落するところがカットされていた。ページ数の都合か、自主規制か、不明だ。
関連記事
『明治・大正のあかり 電笠』 高橋岳志 里文出版
『明治・大正のあかり 電笠』(高橋岳志 里文出版)はじっくり読んだ記憶はないのだが、どこかで見かけたのだろう。記事「思い立ってアンティークさんぽ」で電笠に興味持ち始めたので思い出し...
魔都の語源となった村松梢風の『魔都』の序文
村松梢風の『魔都』は上海関連の本には必ずと云ってよいほど出てきて、読んでみたいが単行本は全然出回ってなく、復刻版でさえ高額で、全然読む機会がなかったが、国立国会図書館デジタ...
マジックの番組を見ていて掘り返された記憶の底から出てきた本
テレビ番組「潜入!世界最高峰のマジック殿堂 Magic Castle」を録画したのは、なんとなく興味惹かれたからであり、継続的に奇術に興味あったというほどではない。だが、思い返して...
ウルトラバロックデカダンス
外国の古い小説を読んでいると入れ子構造になっていることがよくあり、『悪魔のような女たち』(バルベー・ドールヴィイ ちくま文庫)もそうなのだが、メインではない外側の語りまで華...
身勝手な殺人、詐欺、窃盗、猥褻 暴れるキチガイ エロ・グロ・ナンセンスの令和 諸悪の根源はモラルハザードの政府 衣食足りて礼節を知るんだよコノヤロー!
本当にもうクソクソクソなニュースばかり。やりたい放題嘘吐き放題、何をやっても逮捕されない、腐りきった政府が率先してモラルを破壊しているのだから、個人ももう滅茶苦茶だよ。こんなの放置...
「楕円形の肖像」(ポオ)は『ドリアン・グレイの肖像』のルーツか?
私はエドガー・アラン・ポオの熱心な読者とは云えない。だが、幅広い分野において私の好みの作品に影響を与えているので、読まないわけにいくまい。 「楕円形の肖像」( ポオ 1842...
SEIKO(セイコー)スピードマスター 1980年代クォーツクロノグラフ
半年前くらいに買ったんだけど記事にはしていなかった。かっこいい時計が手に入って嬉しい!というよりは散財しちゃったなーという感じだった。記事「OMEGAスピードマスターっぽい時計 ど...
FINAL カナル型イヤホン E3000 小片リサの声のゆらぎが聴こえた
FINAL カナル型イヤホン E3000を買ったのは一年ほど前のことだ。安すぎず、高すぎず、五千円クラスで探し、色々試聴した。スマホに入っていた小片リサの「真夜中のドア〜s...
ここが変だよ つばきファクトリー
つばきファクトリーのメンバーも楽曲も好きだよ。それでもやはり何か違うんじゃないかなという感覚はあったね。こちらは客なんだから商品がおかしければ文句云っていいと思うんだよね。 ...
カジノ・フォリーのフォリーとは何か?
川端康成の『浅草紅団』(昭和5年 1930)などに出てくる実在したレビュー団、カジノ・フォリーは、パリのレビュー劇場、カジノ・ド・パリとフォリー・ベルジェールから採ったものだ。アメ...