「 浅草 」一覧
カジノ・フォリーのフォリーとは何か?
川端康成の『浅草紅団』(昭和5年 1930)などに出てくる実在したレビュー団、カジノ・フォリーは、パリのレビュー劇場、カジノ・ド・パリとフォリー・ベルジェールから採ったものだ。アメ...
「水族館」 田園小説『風立ちぬ』の前は都会的だった堀辰雄
浅草公園の魅力を伝えるために、千個の事実よりも空想の中に生まれた異常な物語の方が便利というのが堀辰雄の短篇「水族館」だ。昭和五年(1930)刊の『モダンTOKIO円舞曲』に...
『イット』 それは性的魅力
諸君、 ━━イツト IT いつと と、三通りに書いた旗が、七月の風に飜 つてゐる。觀音劇場だ。 と川端康成の『浅草紅団』(1930)に書かれている。これは映画のタイト...
「虹」 川端康成 浅草レビュウの踊子や振付師たちの交錯する恋
先日、浅草に行った。上の画像は塔のあった方から撮った浅草六区だが、面白くもなんともない写真だ。昔の面影は何もない、というより、建物が全然ない空地が多かった。塔の跡地もヴィジ...
漫画『東京物語』 ふくやまけいこ
『東京物語』(ふくやまけいこ ハヤカワ文庫)を再読した。絵はかわいいが、ミステリアスで結構壮大な話だ。 昭和初期の東京、雑誌記者の平介と謎の風来坊の草二郎が色々な謎を...
森茉莉が看破 パリと浅草の共通点
「日本で巴里の気質を持っているのは浅草人だけである」と、森茉莉は書いている(『ベスト・オブ・ドッキリチャンネル』 ちくま文庫)。最近の記事でパリや浅草のことを書いていたので...
「襤褸の光」谷崎潤一郎 美しき女乞食
1920年代終わりの浅草小説が『浅草紅団』(川端康成)なら、1920年代初めのは『鮫人(こうじん)』(谷崎潤一郎)だ。これを読もうと思って借りた『潤一郎ラビリンス Ⅸ浅草小説集』(...
『浅草紅団』 川端康成 1930年の都市文学
『浅草紅団』(川端康成)には1930年頃の不良少女不良少年、浮浪者や演芸、風俗が描かれている。新潮1999年6月号に取材ノートの一部が載っている。見開きの右側に新聞記事のスクラップ...
バートン・クレーン 片言の日本語で歌う昭和初期のアメリカ人
他の曲を探していてたまたま知ったが、面白いですね。バートン・クレーンは昭和初期に片言の日本語で歌っていたアメリカ出身の歌手で、ジャーナリストでもある。現代にも通づる大恐慌だ...