「 映画 」一覧
『ルートヴィヒ』 ドイツ映画界が威信をかけた豪華な伝記
耽美で芸術性が高く、映画として面白いのは『ルートヴィヒ』(ルキノ・ヴィスコンティ監督 1972)だが、『ルートヴィヒ』(マリー・ノエル ピーター・ゼアー脚本・監督 2012...
『グレート・ギャツビー』でデイジーがシャツを見て泣く謎
映画館で一度観たバズ・ラーマン監督版『華麗なるギャツビー』を動画配信で見た。音楽やキャストの脂肪量に不満はあるが、こういうものだと思って見たら悪くはなかった。記事「鳥と花と...
『女ヴァンパイア カーミラ』 クリストファー・リーが謎の吸血鬼事件に挑む怪奇映画
『女ヴァンパイア カーミラ』(1964)のモノクロ低画質を見て、かなり古い映画のように感じたが、同じくクリストファー・リー主演の『吸血鬼ドラキュラ』(1958)よりも新しい...
『ラスト・タイクーン』 フィッツジェラルド 何かを求めて手に入らない姿が作者と重なる
フィッツジェラルドに感銘を受け、クラシック映画も好きなので『ラスト・タイクーン』は是非読まねばと思い、ハヤカワ文庫の乾信一郎訳と三笠書房の米田敏範訳を読み、角川文庫大貫三郎...
『オペラ座の怪人』 ケン・ラッセル監督のプロモーション・ビデオ
私の好きなケン・ラッセル監督は『オペラ座の怪人』ミュージカル化の前にプロモーションビデオを撮っている。 2004年の映画では、雪が積もった墓場...
『ダーク・ブルー』 英国空軍としてナチスと戦ったチェコスロヴァキア人飛行機乗りの恋と友情
対等な関係のバディ・ムービーでもなく、師弟関係でもなく、ちょっと珍しい距離感の飛行機映画だった。チェコ・イギリス合作、ヤン・スヴェラーク監督の『ダーク・ブルー』(2001)...
『心の旅路』 記憶喪失者の記憶が戻ったら
マーヴィン・ルロイ監督の『心の旅路』(1942)は、ちょっとうますぎる。出てきた小道具や台詞を後でもう一度出して前のシーンを思い出させるテクニックをさりげなくではなく、これ...
『つばさ』 飛行機乗りの青春 戦争 サイレント映画
『つばさ』(1927)は第一次大戦時の飛行機乗りの恋と友情を描いた映画で、監督は実際に飛行機乗りだった。数機ならんだ離陸シーン、飛んでいる飛行機の陰が地上に映ったり、雲の上...
ジャズ・エイジとその少しあとの音楽
ジャズの黄金時代は1940年代から50年代という。だが、私はジャズ・ファンというよりは、1920年代から30年代の文化全体から音楽にも興味が行った。だからジャズというジャン...
『桑港』(サンフランシスコ) 愛する男と軽演芸をやるか 愛してない男とオペラをやるか
先日見た『ラヴ・パレード』のジャネット・マクドナルドが美しかったので、彼女が出演している『桑港』(1936)を見た。1906年のサンフランシスコ大地震を背景としたメロドラマ...