値段がすごく魅力的だったね、腕時計の並行輸入店。前から欲しいと思っていた時計があって、記事「SEIKO5 改造計画」に下記のように追記した。
カスタムしていると自分の好みがはっきり分かる。好みのモデルができるので、あれもこれも欲しいということはなくなった。カスタムは楽しいが、防水性や針の取り付けに不安要素があり、ずっと使い続けられるかどうかは分からない。この路線で一本いい時計を買ってしまおうか。買うなら今年はいい区切りの年だ。
クリスマスあたりにしようかなと思っていたが、並行輸入店でかなり割安になっているのを見つけた。それでも数日悩んだね。再度、高級時計店に実物を見に行った。美女に接客されて、判断能力が低下しているときならふらふら買ってしまいそうだったが、オーバーホールが五万円くらいするのが一回目は無料と説明され、いやいやいや、五万って並行差別の値段でしょう、正規品はその半額でしょうと判断できるくらいの冷静さは保っていた。実物を見て、やっぱり欲しいという方向に傾いた。
偽物の可能性については、偽物を扱ったら一発でアウトなので長く営業していて名の通っている並行輸入店なら多分大丈夫。正規店のオーバーホールは倍の値段をふっかけられることについては、私が欲しいのは汎用ムーヴメントの普通の3針なので別に正規店じゃなくても問題ないだろうと判断した。
で、並行屋で注文したが、実物を見るまでは安心できない。届いた時計は、よく見ると時針に小さな黒い点があった。訳あり品というわけでもないのに。
こんなの普通だったら絶対に気付かないよね。やったー、欲しい時計が手に入ったー、すぐ着けたいぜー、すぐブレスのサイズ調整するぜーという人だったらそのまま受け取っただろう。だが、私はそんなに甘くない。安い時計でもルーペで検品して、容赦なく交換させてきた。全部合わせれば高級時計を買えるくらいの安い時計を買い続けてきた経験も無駄ではなかったと思えたね。
真っ白な針なので目立ち、永く使い続けたいと思っているのに気になる部分があるのは嫌だ。交換を要求した。在庫はすぐにはなかったが、探してくれた。一か月近く待ち、そろそろ届く。並行輸入品を安く買えてよかったとなるか、やっぱり正規店じゃないと駄目だなとなるかはまだ判らない。
《追記》
オッケー、問題なし！ ネットの評判はよくないものもあったが、交換にも問合せにもきちんと対応してくれたし、22万円の時計が給付金オールイン プラス数万円で手に入ったのだから全然文句ないよ。
（2020年11月2日）
《追記》
正規品じゃないのに正規代理店の説明書と保証書が入っているのがかなり謎だったんだよね。純粋に疑問だったので問い合わせてみた。すると、こちらのお品物を国内にも卸す取引先の為日本語の説明書並びに国内限定保証書が付属するお品物とのことだった。なんか分かるような分からないような。説明書には「ムーブメント●ETA2824-2」と書いてある。記事「SINN（ジン）556.A コクピットクロックのような質実剛健ドイツ時計」に書いたように今はSellitaのSW200-1に変わっていて、現物をルーペで見てもそうだった。どういう経緯でこの説明書が紛れ込んでいるのか。
私はETA2824-2からSW200-1に変わったことも、人気モデルで回転が速いので古い在庫は残っていないことも把握した上で買っているが、人によっては説明書にETA2824-2と書いてあるのに実際は違うじゃないかとブチ切れてもおかしくない。
（2020年11月3日）
