エルヴィス・プレスリーの頭、ジミ・ヘンドリックスの手、シド・ヴィシャスの尻、ジム・モリソンのペニスで人造人間を造ろうとしたが、手違いで同性愛者リベラーチェのペニスを使ったことによる騒動を描いた『ロックンロール・フランケン』はしょうもない映画だ。フランケンシュタインものは好きなので見てみた。変態チックでバカバカしくても『悪魔のはらわた』やピーター・カッシングのフランケンシュタイン・シリーズのように気品が感じられればいいのだが、ちょっと私には気色悪すぎた。
人間のロックスターのワガママに辟易したハゲでデブで卑語を連発する音楽プロデューサーは、甥の検屍官フランキー・シュタインに自分の思い通りに動くスターを造らせる。フランキーは死体と交接するために死体再生の技術を持っていたのだ。助手はジャンキー。人造人間キングはスターになるが、女を求める頭と男を求めるペニスに葛藤する。
強烈なのはプロデューサーの方で、肝心のフランキーは変態ではあるが外見は平凡で、大人しくて地味だ。アイデアは悪くないのだが、いまいちな出来の映画だ。
本当にくだらない映画ではあるが、一応、フランケンシュタインのパロディになっているし、造ったものに復讐されるフランケンシュタイン・コンプレックスも描かれている。下品すぎて笑ってしまう部分もあるが、また見たいとは思わない。
Rock N Roll Frankenstein trailer – YouTube
私はリベラーチェを知らなかった。派手で悪趣味で音楽は楽しい感じだ。いいねー、胡散臭くて。ゴミ映画にもリベラーチェを知ることができたという収穫があった。