『屍者の帝国』(伊藤計劃×円城塔) 現代の小説はほとんど読まない私もこれは気になっていた
『屍者の帝国』(伊藤計劃×円城塔)は以前から気になってはいたが、文庫化されていたので買ってきた。アニメ化されるそうで山積みになっていた。私は現代の小説はほとんど読まないが、フランケ...
コートを買ってボタン付け替えて
チェスターフィールドコートが若者の間で流行っているのだろうか。「英国紳士」などと書いてあるサイトもあった。私は流行など全然気にしないのだが、こんなコートが欲しいなと思ったきっかけは...
ギュスターヴ・ドレが描くロンドン ヴィクトリア朝時代の明暗
『聖書』、『神曲』、『失楽園』等の挿絵で有名になっていた19世紀フランスの画家・版画家ギュスーヴ・ドレは、挿絵画家と呼ばれることに不満を感じていた。そこでイギリスのジャーナ...
『ラスネール回想録』 澁澤龍彦の『悪魔のいる文学史』に載っていたあの本の邦訳が出ていた
八月に出ていたようだが、私はつい先ほど知った。全然関係ない本について調べていて、持っている本の翻訳者の名前から出てきた情報で偶然知った。「明日買おう」ではなく、すぐに本屋に...
こんなヨーロピアン・ヴィンテージな自転車が欲しかった!
古い映画や時代設定が昔の映画に出てくる自転車がかっこよくて、『ニュー・シネマ・パラダイス』とか、すぐには思い出せないけど他にもあったはずだが、見るたびに欲しいなあと思っていた。 ...
「アーサー・サヴィル卿の犯罪」 オスカー・ワイルド 手相占いを本気で信じてしまって殺人者に
怨恨から殺人を犯す話はよくある。殺人者が罰を受ける話、改心する話も普通すぎる。殺人のおかげで幸せな結婚ができたという珍妙な話が「アーサー・サヴィル卿の犯罪 ー義務の研究ー」...
「謎のないスフィンクス」 オスカー・ワイルド 秘密が肝心
オスカー・ワイルドの小説を読んだり、ワイルド原作の映画を見たりしていると、秘密が重要であることに気づく。男二人いれば、秘密を持った真面目な男とお気楽者というパターンがある。...
『ドリアン・グレイ』(2009) ワイルドの原作に忠実な雰囲気と大胆な改変
『ドリアン・グレイ』(オリヴァー・パーカー監督 2009)は日本では劇場公開されなかったので、もっと安っぽい映画かと思っていたが、かなりよかった。衣裳もセットも小道具も映像も格...
パン(牧羊神、半獣神)の美術館
パンについて調べるとかなり古くからの歴史があり、バッカスの従者サテュロスとともにファウヌスと同一視されたりしていて単純ではないが、淫欲の象徴である点は大抵の本に書いてある。体の一部...
「パンの大神」 アーサー・マッケン 男を破滅させる謎の女の正体は
短篇を色々読もうと思っていたが、アーサー・マッケンの「パンの大神」(1894)で引っかかった。登場人物や視点が交錯していて一度読んだだけでは把握しきれず、すぐにメモをとりな...