雑誌で時々、緑の時計が特集されている。私は流行りはあまり気にせず我が道を往くタイプだが、緑も綺麗だなと思えてきた。これなんかレトロ感があって面白い。
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色々見てみたがこれだ!というものがなく、興味はヴィンテージへ。そんなに高くはないがちょっと競り合って落札したのがSEIKO(セイコー)のTYPEⅡという1970年代のクォーツだ。不動品が多い中、稼働品を選んだ。
ケースも風防も傷だらけ、ステンレスブレスの隙間やラグとブレスの間は汚れていた。それほど手荒な扱いにも関わらず今まで生き残ってきたのだから凄い。この時計について調べてみると、何十年も前に買ってもらって未だに使っているとか父から譲り受けたというブログ記事がいくつも見つかる。
ブレスを外して水洗いしようと思ったが、片方のバネ棒がどうしても外れない。KURE5-56を使っても駄目だった。工具を使って色々いじっていたら時計が止まってしまった。ショックが大きかった。
駄目で元々、ケースを開けて電池の入れ直しでもしてみようと試みた。数か月前に買ってあったこじ開けと裏蓋閉め器の出番だ。
すると、針が動き出した。電池がずれていただけだったようで、ホッとした。素手で閉めようとしても閉まらない裏蓋は閉め器を使えばパチンと閉まった。風防の傷は記事「ガラセリウムでガラス風防を研磨」のときのように研磨した。また止まったら嫌なのでゆっくり丁寧に。ベゼルより高く風防が盛り上がっていれば思い切って紙やすりで削ることができるが、この時計はあまり差がないので、布で磨く時間が長くかかった。
光の加減と角度で綺麗なグラデーションが出る。写真に撮るのは難しい。
シルバーダイアルと二本セットだった。この時計なら曜日表示は漢字の方が似合うだろう。
TYPEⅡということはTYPEⅠもあるのだろうか。そういうわけではなく、当時は高級品だったクォーツ腕時計の普及価格帯モデルということらしい。バーインデックスに三針という普通さだが、35mmのサイズ感、ケースの形、ブレスの直線的でシャープなデザインにレトロ感があって気に入った。
(引用元:SEIKO TYPE II 7546-8070)