1930年代から40年代のアール・デコ風の小さくて四角い腕時計が欲しいことについては過去の記事に何度か書いた。
オリエントのシャンドールという腕時計を中古で買ったが古すぎて時計屋でもベルトの調整ができなかった話
アールデコ風な腕時計のベルトを金属からトカゲ革に付け替えてより優雅な雰囲気になった
『華麗なる恋の舞台で』の細部
もう何年も前のことだが、空港の売店でCIRCA(サーカ)の腕時計をたまたま見かけ、その時、これはすごくいいなと思った。
かなり買う気になっていたが、色々調べているとどうやらHamilton(ハミルトン)のパクりであるらしいことに気づいた。気づいてしまうと、どうもスモールセコンドの位置が中途半端に見えてきて、買うことはなかった。
アンティークに手を出すと色々大変そうだが、新品もあるようだ。パクりを買うよりは妥協しない方がいいが、それにしてもちょっと勇気の要る値段だ。
それからしばらく経ち、最近、おっ、これいいかもと思うものがまた見つかった。今度はイタリアのOrobianco(オロビアンコ)だ。かなり好みのデザインだ。メンズがデル・ノンノ、レディースがデル・ノンナ、それぞれ祖父、祖母という意味にふさわしく古風な雰囲気だ。復刻もので、今のはローマ数字だが前はアラビア数字だったらしい。私はアラビア数字の方が好きだし、その方がアール・デコっぽい。
古いヴァージョンを探してみたら、やはりこちらの方がいい。何色かある中でもゴールドのものがインデックスもゴールドで針が細いところがかなり好きなデザインだ。でも、もうあまり売られていない。そして、どうもメンズは大きくて間延びしている気がする。私は小さい時計が好きなのでレディースでもいいかなと思ったが、ベルトが細いとレディースっぽさが強くなるので迷った。中間くらいの大きさで、もう少しベルトの幅が広ければよいのだが。レディースをヤフオクで見つけたが、とりあえず入札せずに保留。
(引用元:マルイウェブチャネル)
さらに探して、これもいいなと思ったのがスイスで創業し、イギリスに進出したブランドROTARY(ロータリー)のLiverpoolだ。
もうROTARYで決定というところまで行きかけた。そこに出てきた番狂わせがLIP(リップ)のウインストン・チャーチルへ贈呈したモデル。LIPはフランスのメーカーというところもフランス好きの私としては嬉しい。
過去の記事「オリエントのシャンドールという腕時計を中古で買ったが古すぎて時計屋でもベルトの調整ができなかった話」に、長方形にバランスよく数字を配置するのは難しいようだと書いたが、これはバランスよく並んでいるではないか。ケースもROTARYは丸っこく横に飛び出ているがLIPはカチッとすっきりとした印象で、もうこれしかないなと思った。
かなり気に入ってしまい、今度はゴールドのケースに茶のベルトかシルバーのケースに黒のベルトかで迷った。どっちもいい。ベルト、靴、バッグに合わせることを考えると両方持っていてもいいのだ。だがしかし、両方一気に買うと結構な金額だ。ゴールドのケースに茶のベルトが安めでヤフオクに出品されていたので、そちらはヤフオクで落札して、シルバーのケースに黒のベルトを一部楽天スーパーポイントを使って買う作戦を立てた。
今時こんな古くさい時計を欲しがる人はあまりいないだろうと思いきや、ヤフオクでは私の他にも狙っている物好きが二人いて、スパッと落札できなかった。値がどんどん上がっていき、落札できないほどではなかったが、あまり値が上がるようなら、まだある楽天スーパーポイントを使って新品を買った方がいいので、今回は見送った。落札できなくて悔しーっ!
悔しいから後日、Orobiancoを落札した。
スモールセコンドはいいねー。私は日付や曜日が付いているのがあまり好きではない。ずれた時に合わせるのが面倒なのと、その部分が故障しそうで嫌だ。実際、TIMEXの曜日の部分だけ壊れて、記事「オリエントのシャンドールという腕時計を中古で買ったが古すぎて時計屋でもベルトの調整ができなかった話」にも書いたベテランのおじさんに診てもらっても、TIMEXってのは云っちゃ悪いけど使い捨てなんだよ、おじさんにも中どうなってるのか分からないと云われた。