『ファム・ファタール』 ミステリアスな悪女に接近するパパラッチのカメラはPENTAX(ペンタックス)

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『ファム・ファタール』ブライアン・デ・パルマ監督 2002)にはパパラッチが出てくる。何のカメラを使っていたのか気になって去年、DVDを見た。それはPENTAX(ペンタックス)だったが、当時はPENTAXについて詳しくなかったのであまり気にしていなかった。

その後、記事「一週間でにわかペンタ党 これは異常事態 PENTAX(ペンタックス)K10D」のようにPENTAXに凝り始め、今ならカメラを特定できるのではないかと思い、また見てみた。

全編夢を見ているような映画だ。そんなことあるか?というような無茶な展開も夢であればおかしくない。そう思っていたが、本編の前に特典映像の監督のインタビューを見ると夢の入り口と出口がはっきり分かった。え? じゃああれも全部現実なのか?

そこで不思議なのがカメラなんだけど、映画では画像をパソコンに取り込んでプリントしている。今の感覚だと普通のデジカメだと思うが、映画が作られた2002年にはまだPENTAXのデジタル一眼レフはない。映画の中の7年後なら未来のカメラとしてそうなっていてもおかしくないが、そうではなく映画の中の2001年ですでにそうなっている。

PENTAXのロゴは白ではなくシルバー、背面液晶モニターがない、ペンタプリズム上の液晶表示窓はあることが見て取れるが、機種名の部分は見えない。おそらくZ-1Pと思われる。90年代のフィルムカメラをパソコンにつなぐなんて、やっぱり全部夢なんじゃないのか? それとも夢の入り口を勘違いしているのか?

宝石強奪グループを裏切った女がそっくりな女と入れ替わってアメリカ大使夫人になる。女は強盗一味に狙われるので正体を隠している。その写真を撮ろうとするパパラッチ。ミステリアスでエロティックなサスペンス。ブライアン・デ・パルマ監督はインタビューで主人公を「ターミネーター」と云っていた。暴力的だが、未来を変えるというテーマで後味は悪くない。何度も見たくなる映画だ。

DVDには中身の濃いブックレットが付いている。

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